つくばチャレンジ2009の傾向と対策(取材用メモ)(追記)

追記しました。(2009年9月27日)

つくばチャレンジは、つくば駅そばのエキスポセンター周辺の一般道を利用した特設コースでの、自律ロボットの走行会である。

つくばチャレンジはこの手のイベントとしては相当ぶっとんでいる。つくばチャレンジが行われる一般道は本当に一般道なのだ。特別の人が立ち入らないコースを利用したタイムトライアルはすでにDARPAチャレンジが知られているが、つくばチャレンジの場合は、一般道なので人が往来する。自転車も飛び出してくる。つまり外的要因に想定外なことが含まれるのだ。

ロボットはプログラムされていないことに対応することはできない。しかし、全ての可能性を考慮することはできない。したがって、ほどほどにプログラムされる必要がある。このほどほど加減が実はロボットが実社会に浸透する上で重要になる。とはいえ、危険な状況にそうそうロボットも人も晒すことはできないので、危険は運営するボランティアの人々がなんとかしている。

また、DARPAチャレンジが自動車を改造した巨大ロボットで、重量と電力を気にせずに潤沢なセンサとコンピュータリソースを搭載することができるのに比較して、極めて小さなロボットで、搭載できるセンサやンピュータには大きな制限が伴う。

2009年のつくばチャレンジは、昨年と大きく異る点がある。それはエキスポセンター前の人工林の中の林道を走るということだ。人工的な町の中であれば、直線が多数あり、画像認識を利用した計測は比較的容易である。しかし林道の場合周囲の樹木は(画像処理の用語を借りるならば)高周波成分を含んでいる。環境の中での明るさの変化も激しい。そして十分に整地されていない土の地面は、小さなタイヤのロボットにとっては極めて移動が難しい環境である。とにかくハチャメチャなのだ。

もうすぐ第2回の試走会があるが、楽しみにしていたいと思う。

追記:今日コース周辺を歩く機会があったので確認をしたところ、道は舗装されていた。アスファルトの道路ほど滑らかな路面ではないものの、小型のタイヤ(さすがにオフィス機器のキャスタ等で使用されるような樹脂製のタイヤは論外だが)でも段差さえなんとかなるならば、攻略できそうだった。