優先順位をどうつけるのか?

自分への確認を兼ねて。

研究開発に限らずのマネジメントに含まれる仕事は多岐に及び、基本的に、時間は常に細切れになる。ミンツバーグのマネージャ論では、この「細切れの時間」は普遍的なことだと指摘されている。

とはいえ、仕事には優先順位が必ずある。それはその都度決めていると、そのオーバーヘッドは馬鹿にならない。なので、僕は基本的には以下のように定めている。

優先順位の高い順

  1. 生死に関すること
  2. 他人(主にスタッフ)人生(生活)を左右するようなこと
  3. プロジェクトの存続に関すること
  4. その他

1はまあ、当たり前のことすぎるのですが、2と3はすこし解説が必要だと思う。

2はありていに言えば、雇用に関することである。成果がでないとか、うまくチームになじめないとか、プロジェクトをチームで構築している場合、問題は発生する。原因は属人的なものだったりそうではなかったりする。マネージャは放っておくことはできないし、それはとても優先順位が高い。社会的な死へとつながる危険があるからだ。1が生物的な意味での生死の問題だとするならば、2は社会的な生死の問題だと思う。

3はプロジェクトを請け負っているならば当たり前のことなのだが、順位には議論があるように思う。僕は信条として、人が死ぬようなプロジェクトや人が不幸になるようなプロジェクトはやってはいけないと思うし、プロジェクトが原因でそうなるならば、即刻止めることも厭わない。これは僕の信条なので、そうではない人もいるだろうし、僕はそれを責めるつもりもない。プロジェクトの性質にも依る。軍事作戦(これもプロジェクト)においては、軍人の生死は最優先ではなくなることもある。これは極端だけど。ベンチャー企業などでの製品開発だと、技術者は入れ替わっていくことも多い。

まあ、長々と書いたけれども、現状の判断基準は上記のような感じだ。

なお、家族と仕事の優先順位の話は、この話のスコープ外なので、悪しからず。


追記:2016年9月23日

先日書いたプロマネとしての方針で僕は最優先すべきは「生死にかかわること」と書いたのだが、それを便利な言い訳に使う人が出てきてしまったらしい。大変に残念なことである。

大事なことなので、追記するが、僕がこだわる「生死」は自分のことではない。プロジェクトメンバのである。

自分の生死はもちろん重要だが、だったら、やめてしまったほうがいい。プロジェクトに参加して何かをなそうとするならば、自分を人質にするのは、一番フェアではないことなのだと思う。

残念だなぁ。