iPhone(購入編)

僕は通勤時間が片道2時間程度あるため、通勤電車の中が作業スペースの一つとなっている。座席に座ることができる場合は、ノートPCを広げて、原稿を書けばいいのだが、立っている場合、そういうわけにもいかない。そのため、立っている場合は、携帯電話をつかって、GmailとGoogle ReaderでメールやRSSを確認し、後で読む記事にチェックマークをつけている。

この5月にDOCOMOからauにMNPを利用して機種(とサービス)の変更をしたのだが、電車の中での接続がよくなかった。電波の強度の問題で接続ができないことがあるのは、高速で移動する車両の中で使用しているのだから、ある程度仕方がないことである。しかし、突如ネットワークが切断される、サーバーからの応答が無いなど、電波の強度の問題というよりは、それよりも上位層の問題で接続できないことが1日のうち幾度となく発生した。またスパムメールが大量に送られてくるという問題もあった。

また、auone.netというサービスで携帯電話のメールアドレスに送付されたメールをPCから読むことができるサービスが提供されているが、内部はGMailなのにレスポンスが非常に遅く、正直使用することが全くなかった。

個人的には、国内に複数のキャリアが存在することは、健全な価格とサービスの競争が維持されるためには、重要であり、またそれぞれが、価格だけではなく、イメージなども含めて競争をしている状態は、とても望ましいことなので、auを含めてすべての携帯電話のキャリアには頑張ってほしいと思う。しかし、前述のような状況では、正直ちょっと使い続ける意味を見出すことができなかった。

そこで、インタラクションの研究者としては触っておくべきと考えていた、iPhoneに変更をすることにした。auに支払う違約金とMNPの手数料を合計すると2万円強もあり、けっこう高いい。しかし、通勤電車の中での作業環境は僕にとっては死活問題なので、思い切ることにしたのだ。

ちなみに導入コストは、色々なサービスを付加しなければ、以下のような式になる。

ホワイトプラン(980円)+S!ベーシックパック(315円)+パケット定額フル(1029~5985円)+分割価格(8Gバージョン:2880円)-割引(1980円)=3224~8180円

なお、パケット定額フルで上限金額になるパケット数をbyte単位にすると大体9MByteくらいなので、ほぼ1日、3Gで使用すれば上限に逹する。事実上この上限金額が通常の価格と考えて差し支えないだろう。

なお、僕は、打合せ等もあるので、この基本プランに、留守番電話だけ追加した。留守番電話以外グループ通話等も組合せたパックのプランもあるが、それらを使うことはまずないためである。

ここからは余談。

購入に際して幾つか面白いことがあった。

新宿西口のヨドバシカメラで購入したのだが、店頭のSoftbankのユーザ情報の処理が、タブレットPC端末になっており、Softbankモバイルへの登録(の申請)は、販売担当者がweb経由で直接行うことができるようになっていたことだ。他社の場合、紙ベースでの申請になるため、時間がかかったし、幾人かの人を経由していたため、個人情報等の扱いに問題が生じる余地があった。また、接続や端末の認証はSoftbankモバイルのPCカードのネットワークカード、USBドングルを組合せたもののようだった。自社システムを認証に利用する点は、キャリアとしては正しいし、フィールドコンピューテイングの例として面白いものであった。